【妄想】ゲーム盤の最上位の物語について【キコニアのなく頃に】
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「〇の代理人」の目的は何か?「〇〇を玩具にする」とは?
Phase1時点で提示された情報を元に、妄想の翼を広げてみました。
※Phase1ネタバレ注意
※フラグメント16未読の方は絶対に読まないでください。
前提知識
・戦争は”聖イオアンニスの黙示録”に沿って引き起こされた。(登場人物の予想)
・カルタゴ会議では、26書が正典と認められた。
→ ヨハネの黙示録入れて27です。
・Phase1は、フラグメント16の時点でヨハネの黙示録を8割程再現できている(予想)
→ 実際に計ったわけではないですが、黙示録ガチ勢による比較では、Phase1時点でかなりの文量が再現されている事が明らかになっています。
サタンとかは出てきてないですが、物語で使えそうな派手な展開でも「失われた2割」に入ってしまえば容赦なく抜け落ちる、という事なのだと思われます。
・ジャンル「エヴァンゲリオン」
→ エヴァンゲリオンとは福音書の意味でもあります。
→ 福音書は4つあり、福音書の1冊は、ヨハネ作。
→ キコニアのなく頃には4部作ですので、
Phase毎に福音書の本を使う、という事もあるかもしれません。
・第三次世界大戦の正体(予想)
→ 第三次世界大戦=”前回”のA3W説というのがありまして……
→ 歴史を消している理由は、ループしているがために、
歴史上の時間より遙かに永い時を進んでいるから、という事では?という説です。
・TIPSの<SSS>とかの評価は何らかの登場人物によって描かれた物で、それがあるキャラクターはプレイヤーじゃない(予想)
→ ここは完全に妄想。藤治郎、セシャト、フィーア、ジェストレスも駒という事になる。
→ キコニアのプレイヤーは人類の頂点(スリーパーソン)と神の代理人のみ
・「これが最後のチャンスなのだ。諸君。これは、神の計画を逆手に取った、人類の命運を人類の手に取り戻す、最後のチャンスなのだ……。断じて、……失敗は出来ん」というセリフ
・戦争は”聖イオアンニスの黙示録”に沿って引き起こされた。(登場人物の予想)
・カルタゴ会議では、26書が正典と認められた。
→ ヨハネの黙示録入れて27です。
・Phase1は、フラグメント16の時点でヨハネの黙示録を8割程再現できている(予想)
→ 実際に計ったわけではないですが、黙示録ガチ勢による比較では、Phase1時点でかなりの文量が再現されている事が明らかになっています。
サタンとかは出てきてないですが、物語で使えそうな派手な展開でも「失われた2割」に入ってしまえば容赦なく抜け落ちる、という事なのだと思われます。
・ジャンル「エヴァンゲリオン」
→ エヴァンゲリオンとは福音書の意味でもあります。
→ 福音書は4つあり、福音書の1冊は、ヨハネ作。
→ キコニアのなく頃には4部作ですので、
Phase毎に福音書の本を使う、という事もあるかもしれません。
・第三次世界大戦の正体(予想)
→ 第三次世界大戦=”前回”のA3W説というのがありまして……
→ 歴史を消している理由は、ループしているがために、
歴史上の時間より遙かに永い時を進んでいるから、という事では?という説です。
・TIPSの<SSS>とかの評価は何らかの登場人物によって描かれた物で、それがあるキャラクターはプレイヤーじゃない(予想)
→ ここは完全に妄想。藤治郎、セシャト、フィーア、ジェストレスも駒という事になる。
→ キコニアのプレイヤーは人類の頂点(スリーパーソン)と神の代理人のみ
・「これが最後のチャンスなのだ。諸君。これは、神の計画を逆手に取った、人類の命運を人類の手に取り戻す、最後のチャンスなのだ……。断じて、……失敗は出来ん」というセリフ
・フラグメント7「コーシュカのわにゃドラ奮戦記」について
→ 無限ループって怖い(怖い)。
→ スタン君「先送りこそ、先人たちの知恵だよ。(そうかあ!?)」
→ この物語、ループが1周すると負債が増えていく構図。
→ このループが1周すると負債が増えるというのと、
「最後のチャンス」は関係があるのではないか?という説です。
→ 例えば、Phase1は黙示録でしたが、あるループ毎に別の本を使うとか。
それがカルタゴ会議の27の正典では?
そして、その本のストックが切れたら……どうなってしまうのか……?
さて、以上の材料を元に、キコニアのなく頃にの世界の最上位の構図を妄想していきたいと思います。
1.スリーパーソンVS神の代理人
描写された中では恐らく人類最強の勢力、スリーパーソン(以後、3P。TPだと分かりづらいという声もありましたので…)。
3Pは本編で登場した強キャラ達の殆どが味方をしています。
先ず、ジェストレスが3P。第九最上騎士団や76の騎士団はその下位組織。
セシャトも藤治郎も3Pを(支援)しており、その層の厚さがうかがえます。
3Pの合言葉はOPの最後にも出る事から、キコニアのなく頃にの中でもかなり重要な立ち位置に居るものと推察できます。
勿論、あの三人の王も3Pです。
さて、スリーパーソンの目的ですが、それは以下のように考えられます。
・文明の終端を避けるため、人類を少数人数を除いて根こそぎ滅ぼし、文明レベルを下げようとしている。
・人類の命運を人類の手に取り戻したい。
今判明している目的は、そのまま、フラグメント16で人類を玩具にしているという、
「神の代理人」からの人類の離脱を目標にしていると直結で考えられるようになっています。
スリーパーソンは神の代理人と敵対する組織であるという事です。
このあたりはこちらの記事でもまとめてあるので、まだの方は是非見てみてください。
一方で、神の代理人に関しての情報はPhase1時点では少ないです。
・人類を玩具にしている
・もしかしたら脳抜き工場の主がそれかも
程度であり、少ないなりに、
「人類に人類を殺させまくっている(少なくとも)遠因」という、かなりの悪役的立場である事は読み取れます。
Phase1読了時点では、「キコニアのなく頃に」とは、
神の代理人とスリーパーソンの戦いにガントレットナイト達が巻き込まれて惨劇が起きる。
という構図になっているように思われます。
さて、神の代理人は実は人類にハンデを与えています。
それが「ヨハネの黙示録」です。
カルタゴ会議で正典とされた27の書物でありながら、
何らかの強い力により1冊を残して存在を消された書物。
そして少なくともPhase1は、この内容に関連する事象が起きまくっているという、預言書。
それをセシャトが持っているのを許容しているというハンデです。
さて、フラグメント16では「百点満点中、80点くらい」
というキーワードがあったと思われますが、海外の黙示録ガチ勢のまとめを見るに、
黙示録の内容の達成度は丁度8割程なのでは、と筆者は思っております。
個人的な予想ですが、これはPhase2以降で「謎の青ジェイデン」や「電脳世界化の顛末」などは
直接描かれることなく、別の本を題材にするという可能性を考えています。
(勿論、それでは意味不明過ぎるので、考察に対する回答ぐらいのモノは貰えるとは思いますが……)
ちなみに「青ジェイデン」に関しての考察はこちらの「羽海の空」というサイト様がとてもお詳しいので、おすすめです。
では、もし別の本を題材にするなら、その法則性はなんなのか。
何故、別の本を題材にするのか。
それを次の章で語っていきたいともいます。
2.題して、「”かみのだいりにんくん”のわくわくすごろく」
さて。当ブログでは、「黙示録」は基本使い捨てのようなものに過ぎないと考えています。
というのも、Phase1時点では2つ、黙示録のような本のリストの候補があるのです。
一つは、「カルタゴ会議で正典として認められた27の書物」、
もう一つは「福音書」です。
今回「黙示録」が計画書として出てきたことから、
どちらのリストであれ、他の本も計画書として使用する意図が見て取れます。
理想世界などについて書かれた書物が大量にあり、そしてその一つを実行する。
……なるほど、仮にも「神の代理人」を名乗るにふさわしい壮大な計画に思えます。
ですが、今回の「黙示録」が行きつく先は、脳抜き工場と人工天国(当管理人は「新しいエルサレム」と呼称)です。
黙示録が遂行されたからと言って、人類が滅ぶわけではないのです。
寧ろ、全人類が一つにまとまり、補完され、保管されます。
では一体、神がその世界を止め、次に移るというのは何を示しているのでしょう。
・「何らかの目的を達成した」
・「何らかの目的が達成できなかった」
この2つであると考えられます。
神の代理人は「黙示録」に書かれた最後の理想郷作りに「成功」したが、
しかし、その「後ろにある目的は達成できなかった」。
故に、「次の世界へ進む」。
このようなロジックなのではないでしょうか。
そして、次の世界では27の正典、あるいは福音書の本から何か1冊が使われるのでしょう。
3.神の代理人は悪なのか?
さて。
本作のキーフレーズである「全ては、人類を正しく導くために。」
この言葉、スリーパーソン側だけが使う言葉なら、わざわざOPにまで入れるでしょうか?
これは完全に予想なのですが、恐らく神の代理人もまた、
「人類を正しく導くために」行動しているのではないでしょうか?
では、その目的は何か。
これも予想になってしまいますが、「全人類を幸福にする」というのが目標なのではないでしょうか。
全人類に憎しみがあるならば、不幸にすればよいだけです。
しかし、どうやら少なくとも「黙示録」では様々な大災害の後、新天新地へと人々は誘われます。
もしかすると、神の代理人は、
神聖な書物に書かれた理想郷などを、一つ一つ試していっているのではないかと
考えております。
そして、「黙示録」の場合は人類は幸福にならなかったのではないかと考えます。
なにせ、憎しみも痛みも辛さもない人工天国です。
最終的にすべての幸せも無価値になってしまうと神の代理人が気付いたとき、
人工天国世界は消滅したのではないでしょうか。
勿論、人類を幸せにしたその先の目的もあるのかもしれません。
世界を売る、とかだとチープな気がするので、
完璧に補完された世界を使って、さらに大いなる敵と戦おうとしている等、
衝撃的な理由があるのかもしれません。
4.人類の抵抗
しかし。それはあくまで神の代理人のエゴにすぎません。
人類にとってはいい迷惑で、確かにそんな行動は「人類を玩具にしている」と受け取られかねません。
ほぼ予想ですが、人類は人類で神による世界再編に抵抗するために、人類独自のループ技術を開発したものと思われます。
それがスリーパーソンが行っている「収穫祭」と「ノアの箱舟」。
それこそが、「人類側が行うループ」なのではないでしょうか?
用は、上に書いた通り、第三次世界大戦の中に”前回の”A3Wを押し込み、
文明を失った状態で世界を続ける。
文明の終端に行きつかなければ、人工天国のような事はできませんので、
これを行い続けることによって神の代理人に抗う事は出来そうかと思われます。
・1000年間のコールドスリープ?装置(これはフィーア側のモノですが……)
・第三次世界大戦の記録がない
・コーシュカの頭は4Dプリンターで作れる(=クローン?)
などなど、伏線はあります。
しかし一方で、書物に書かれた理想郷を実現したいと思われる神の代理人はそれでは困るため、
ループの毎に何か手を巡らしているのかと思われます。
もしかすると、例えばフィーアの研究所(おそらく聖櫃騎士団)がその一つで、
叡智を翻訳させまくる事によって人類の文明を加速させる役割等があるのかもしれません。
1000年間のコールドスリープ装置がフィーアの研究所にあるのも、
神の代理人が人類の文明を加速させることのできる人材を「収穫祭」の犠牲にしないためなのかもしれません。
5.悪い人がいないなら
さて、ここからはラストの想像になります。
もしもこの予想が今後の路線ドンピシャだとするならば、
筆者が考える大団円は以下の通りになります。
それは「人類が神の代理人からの離脱」を達成し、
且つ、「神の代理人の目的も達成される」です。
どのような世界になるのか。
それは恐らくハッピーエンド。
都雄達ガントレットナイト達は殺しあわず、
スリーパーソンは目的を達成し人類を殺さない。
そして神の代理人は目的を達成したことにより人類を手放す。
誰もが望むハッピーエンドになると思われます。
……しかし、これがそのまま読者に伝わるように提示されるとは思っていません。
「うみねこ」の時は、読み込みや考察の量に応じて読者に与えられる報酬(満足感)がランクアップしていく造りになっていました。
この造りは読み込みが浅いと置いてきぼりになるという負の側面がありますが、ただの読み物をゲームとして成立させる構造に一役買っているのは間違いありません。
もしも「キコニアのなく頃に」がゲームになると言うのなら、それでいてゲームにしなくても良いのなら。
恐らく表向きは「都雄達ガントレットナイト」がスリーパーソンと神の代理人相手に完全勝利を果たす
という筋書きになると思われます。
しかし、一方で、伏線を追い続けた人からみると、
同時にスリーパーソンも神の代理人も勝利している、
敗者の居ない世界になっている。
そのような話になるのではないか、と思っています。
「敗者の居ない世界」はひぐらしでも語られていたかと思います。
その思想が、超文明と神の力によって果たされる……
これは中々快楽度の高いエンディングになるのではないでしょうか。
以上で、「キコニアのなく頃に」の世界の最上位の世界の考察を終えたいと思います。
6.終わりのさらに後に
以下はこの記事に関連して気になる点です。
この説に関連する他の考察者様の推理を、ちょっと張らせていただきます。
・「災害のお子様ランチ」をオーダーしている人は何か集めてないか?
→ 災害のお子様ランチは黙示録の内容。
本を変えるたびに色とりどりのお子様ランチになると思われますが……
→ そう、例えば『旗』とか集めてませんか……?
・もしかするとPhase1、すでに人類補完計画は完了した後なのでは?
定期的に記憶がリセットされ、今までの人類の歴史を元にした夢を皆見ているとか……
ギュンヒルドがコーシュカにリリャが言っていた悪口を伝えたという説がありますが、
もしかするとコーシュカの意識が電脳世界上で直接聞いていたのかもしれません。
また、ギュンヒルドがマヤちゃんの件で「この世界は滅ぶに値する」と言い、
それに呼応するようにマヤちゃんが出るシーンで
藤治郎が「確かに。この世界は、……滅ぶに値するな……。」
と言っていますが、この不気味なリンクが分かりますか?
「確かに。」と言っている方が、時系列上前の筈なのです。
なぜならば、マヤはクローン説を取らない場合、第二秘書官→ギローイで人道的処理という事になるので、
マヤが人道的処理を受けた後のギュンヒルドのセリフに対して、
マヤが生きている時に「確かに。」というようなセリフを言うのはおかしいのです。
これもまた、世界の構造が歪に……超大規模な、世界線の混線状態みたいな感じになっている伏線のように感じられます。
何か世界ごと電脳空間にされて、混線が起きて滅茶苦茶になるの、
森博嗣先生の某小説を思い出しますね。あれのヒロインの設定、超可愛いです。
もっとも、こうなると都雄達がPhase1で見せた勇姿は全くの無意味という事になります。
まさに地獄。いいぞ!もっとやれ!
これで、本当に以上になります。
→ 無限ループって怖い(怖い)。
→ スタン君「先送りこそ、先人たちの知恵だよ。(そうかあ!?)」
→ この物語、ループが1周すると負債が増えていく構図。
→ このループが1周すると負債が増えるというのと、
「最後のチャンス」は関係があるのではないか?という説です。
→ 例えば、Phase1は黙示録でしたが、あるループ毎に別の本を使うとか。
それがカルタゴ会議の27の正典では?
そして、その本のストックが切れたら……どうなってしまうのか……?
さて、以上の材料を元に、キコニアのなく頃にの世界の最上位の構図を妄想していきたいと思います。
1.スリーパーソンVS神の代理人
描写された中では恐らく人類最強の勢力、スリーパーソン(以後、3P。TPだと分かりづらいという声もありましたので…)。
3Pは本編で登場した強キャラ達の殆どが味方をしています。
先ず、ジェストレスが3P。第九最上騎士団や76の騎士団はその下位組織。
セシャトも藤治郎も3Pを(支援)しており、その層の厚さがうかがえます。
3Pの合言葉はOPの最後にも出る事から、キコニアのなく頃にの中でもかなり重要な立ち位置に居るものと推察できます。
勿論、あの三人の王も3Pです。
さて、スリーパーソンの目的ですが、それは以下のように考えられます。
・文明の終端を避けるため、人類を少数人数を除いて根こそぎ滅ぼし、文明レベルを下げようとしている。
・人類の命運を人類の手に取り戻したい。
今判明している目的は、そのまま、フラグメント16で人類を玩具にしているという、
「神の代理人」からの人類の離脱を目標にしていると直結で考えられるようになっています。
スリーパーソンは神の代理人と敵対する組織であるという事です。
このあたりはこちらの記事でもまとめてあるので、まだの方は是非見てみてください。
一方で、神の代理人に関しての情報はPhase1時点では少ないです。
・人類を玩具にしている
・もしかしたら脳抜き工場の主がそれかも
程度であり、少ないなりに、
「人類に人類を殺させまくっている(少なくとも)遠因」という、かなりの悪役的立場である事は読み取れます。
Phase1読了時点では、「キコニアのなく頃に」とは、
神の代理人とスリーパーソンの戦いにガントレットナイト達が巻き込まれて惨劇が起きる。
という構図になっているように思われます。
さて、神の代理人は実は人類にハンデを与えています。
それが「ヨハネの黙示録」です。
カルタゴ会議で正典とされた27の書物でありながら、
何らかの強い力により1冊を残して存在を消された書物。
そして少なくともPhase1は、この内容に関連する事象が起きまくっているという、預言書。
それをセシャトが持っているのを許容しているというハンデです。
さて、フラグメント16では「百点満点中、80点くらい」
というキーワードがあったと思われますが、海外の黙示録ガチ勢のまとめを見るに、
黙示録の内容の達成度は丁度8割程なのでは、と筆者は思っております。
個人的な予想ですが、これはPhase2以降で「謎の青ジェイデン」や「電脳世界化の顛末」などは
直接描かれることなく、別の本を題材にするという可能性を考えています。
(勿論、それでは意味不明過ぎるので、考察に対する回答ぐらいのモノは貰えるとは思いますが……)
ちなみに「青ジェイデン」に関しての考察はこちらの「羽海の空」というサイト様がとてもお詳しいので、おすすめです。
では、もし別の本を題材にするなら、その法則性はなんなのか。
何故、別の本を題材にするのか。
それを次の章で語っていきたいともいます。
2.題して、「”かみのだいりにんくん”のわくわくすごろく」
さて。当ブログでは、「黙示録」は基本使い捨てのようなものに過ぎないと考えています。
というのも、Phase1時点では2つ、黙示録のような本のリストの候補があるのです。
一つは、「カルタゴ会議で正典として認められた27の書物」、
もう一つは「福音書」です。
今回「黙示録」が計画書として出てきたことから、
どちらのリストであれ、他の本も計画書として使用する意図が見て取れます。
理想世界などについて書かれた書物が大量にあり、そしてその一つを実行する。
……なるほど、仮にも「神の代理人」を名乗るにふさわしい壮大な計画に思えます。
ですが、今回の「黙示録」が行きつく先は、脳抜き工場と人工天国(当管理人は「新しいエルサレム」と呼称)です。
黙示録が遂行されたからと言って、人類が滅ぶわけではないのです。
寧ろ、全人類が一つにまとまり、補完され、保管されます。
では一体、神がその世界を止め、次に移るというのは何を示しているのでしょう。
・「何らかの目的を達成した」
・「何らかの目的が達成できなかった」
この2つであると考えられます。
神の代理人は「黙示録」に書かれた最後の理想郷作りに「成功」したが、
しかし、その「後ろにある目的は達成できなかった」。
故に、「次の世界へ進む」。
このようなロジックなのではないでしょうか。
そして、次の世界では27の正典、あるいは福音書の本から何か1冊が使われるのでしょう。
3.神の代理人は悪なのか?
さて。
本作のキーフレーズである「全ては、人類を正しく導くために。」
この言葉、スリーパーソン側だけが使う言葉なら、わざわざOPにまで入れるでしょうか?
これは完全に予想なのですが、恐らく神の代理人もまた、
「人類を正しく導くために」行動しているのではないでしょうか?
では、その目的は何か。
これも予想になってしまいますが、「全人類を幸福にする」というのが目標なのではないでしょうか。
全人類に憎しみがあるならば、不幸にすればよいだけです。
しかし、どうやら少なくとも「黙示録」では様々な大災害の後、新天新地へと人々は誘われます。
もしかすると、神の代理人は、
神聖な書物に書かれた理想郷などを、一つ一つ試していっているのではないかと
考えております。
そして、「黙示録」の場合は人類は幸福にならなかったのではないかと考えます。
なにせ、憎しみも痛みも辛さもない人工天国です。
最終的にすべての幸せも無価値になってしまうと神の代理人が気付いたとき、
人工天国世界は消滅したのではないでしょうか。
勿論、人類を幸せにしたその先の目的もあるのかもしれません。
世界を売る、とかだとチープな気がするので、
完璧に補完された世界を使って、さらに大いなる敵と戦おうとしている等、
衝撃的な理由があるのかもしれません。
4.人類の抵抗
しかし。それはあくまで神の代理人のエゴにすぎません。
人類にとってはいい迷惑で、確かにそんな行動は「人類を玩具にしている」と受け取られかねません。
ほぼ予想ですが、人類は人類で神による世界再編に抵抗するために、人類独自のループ技術を開発したものと思われます。
それがスリーパーソンが行っている「収穫祭」と「ノアの箱舟」。
それこそが、「人類側が行うループ」なのではないでしょうか?
用は、上に書いた通り、第三次世界大戦の中に”前回の”A3Wを押し込み、
文明を失った状態で世界を続ける。
文明の終端に行きつかなければ、人工天国のような事はできませんので、
これを行い続けることによって神の代理人に抗う事は出来そうかと思われます。
・1000年間のコールドスリープ?装置(これはフィーア側のモノですが……)
・第三次世界大戦の記録がない
・コーシュカの頭は4Dプリンターで作れる(=クローン?)
などなど、伏線はあります。
しかし一方で、書物に書かれた理想郷を実現したいと思われる神の代理人はそれでは困るため、
ループの毎に何か手を巡らしているのかと思われます。
もしかすると、例えばフィーアの研究所(おそらく聖櫃騎士団)がその一つで、
叡智を翻訳させまくる事によって人類の文明を加速させる役割等があるのかもしれません。
1000年間のコールドスリープ装置がフィーアの研究所にあるのも、
神の代理人が人類の文明を加速させることのできる人材を「収穫祭」の犠牲にしないためなのかもしれません。
5.悪い人がいないなら
さて、ここからはラストの想像になります。
もしもこの予想が今後の路線ドンピシャだとするならば、
筆者が考える大団円は以下の通りになります。
それは「人類が神の代理人からの離脱」を達成し、
且つ、「神の代理人の目的も達成される」です。
どのような世界になるのか。
それは恐らくハッピーエンド。
都雄達ガントレットナイト達は殺しあわず、
スリーパーソンは目的を達成し人類を殺さない。
そして神の代理人は目的を達成したことにより人類を手放す。
誰もが望むハッピーエンドになると思われます。
……しかし、これがそのまま読者に伝わるように提示されるとは思っていません。
「うみねこ」の時は、読み込みや考察の量に応じて読者に与えられる報酬(満足感)がランクアップしていく造りになっていました。
この造りは読み込みが浅いと置いてきぼりになるという負の側面がありますが、ただの読み物をゲームとして成立させる構造に一役買っているのは間違いありません。
もしも「キコニアのなく頃に」がゲームになると言うのなら、それでいてゲームにしなくても良いのなら。
恐らく表向きは「都雄達ガントレットナイト」がスリーパーソンと神の代理人相手に完全勝利を果たす
という筋書きになると思われます。
しかし、一方で、伏線を追い続けた人からみると、
同時にスリーパーソンも神の代理人も勝利している、
敗者の居ない世界になっている。
そのような話になるのではないか、と思っています。
「敗者の居ない世界」はひぐらしでも語られていたかと思います。
その思想が、超文明と神の力によって果たされる……
これは中々快楽度の高いエンディングになるのではないでしょうか。
以上で、「キコニアのなく頃に」の世界の最上位の世界の考察を終えたいと思います。
6.終わりのさらに後に
以下はこの記事に関連して気になる点です。
この説に関連する他の考察者様の推理を、ちょっと張らせていただきます。
・「災害のお子様ランチ」をオーダーしている人は何か集めてないか?
→ 災害のお子様ランチは黙示録の内容。
本を変えるたびに色とりどりのお子様ランチになると思われますが……
→ そう、例えば『旗』とか集めてませんか……?
・もしかするとPhase1、すでに人類補完計画は完了した後なのでは?
定期的に記憶がリセットされ、今までの人類の歴史を元にした夢を皆見ているとか……
ギュンヒルドがコーシュカにリリャが言っていた悪口を伝えたという説がありますが、
もしかするとコーシュカの意識が電脳世界上で直接聞いていたのかもしれません。
また、ギュンヒルドがマヤちゃんの件で「この世界は滅ぶに値する」と言い、
それに呼応するようにマヤちゃんが出るシーンで
藤治郎が「確かに。この世界は、……滅ぶに値するな……。」
と言っていますが、この不気味なリンクが分かりますか?
「確かに。」と言っている方が、時系列上前の筈なのです。
なぜならば、マヤはクローン説を取らない場合、第二秘書官→ギローイで人道的処理という事になるので、
マヤが人道的処理を受けた後のギュンヒルドのセリフに対して、
マヤが生きている時に「確かに。」というようなセリフを言うのはおかしいのです。
これもまた、世界の構造が歪に……超大規模な、世界線の混線状態みたいな感じになっている伏線のように感じられます。
何か世界ごと電脳空間にされて、混線が起きて滅茶苦茶になるの、
森博嗣先生の某小説を思い出しますね。あれのヒロインの設定、超可愛いです。
もっとも、こうなると都雄達がPhase1で見せた勇姿は全くの無意味という事になります。
まさに地獄。いいぞ!もっとやれ!
これで、本当に以上になります。