【ひぐらしのなく頃に業】3話時点での予想・考察
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じぇびると申します。
ひぐらしのなく頃に業が面白そうだったのでちょっと色々予想してみました。
・「ひぐらしのなく頃に」全編のネタバレ注意
ひぐらしのなく頃に業が面白そうだったのでちょっと色々予想してみました。
・「ひぐらしのなく頃に」全編のネタバレ注意
・「うみねこのなく頃に」のベルンカステル・アウアウローラ周り、EP6のネタバレ注意(多分今うみねこ読んでない・知らない人はあまり影響ないかなと思います)
・すべてが私(じぇびる)の考察ではなく、既出推理を引っ張ってきている部分もあります。
「ひぐらしのなく頃に」原作版・漫画版・ゲーム版で登場するキャラクター。アニメ版は賽殺し編で梨花のセリフにのみ登場で、あとは存在が暈されています。原作等にあるフレデリカ・ベルンカステルの詩を書いた人物で、アニメ版では存在が明言されないまたは一部カットされているものの次回予告などで詩を披露したり、祭囃し編の最後で大人梨花として登場しています(2期のDVD特典で大人梨花が「フレデリカ」としてクレジットされています)。
フレデリカ・ベルンカステルが「なく頃にシリーズ」本編に大きく関わり始めたのはひぐらしの続編である「うみねこのなく頃に」の後半からで、主にうみねこの世界の上層に近い部分で暗躍を重ねるキャラクターとして描かれました。
風貌や名前からも分かる通り、古手梨花と関わりのあるキャラクターで、時にはかなり近しい存在として描かれます。
原作者の竜騎士07さんは「うみねこのなく頃に散Episode8 真相解明読本」という本の中でこのキャラクターについて”多分、彼女は「賽殺し編」で梨花が決別した、百年の魔女側の人格なのでしょう。それが、カケラの海で分離され、百年の魔女の中の、もっとも残忍な部分だけが残って結晶化した存在が彼女であるに違いありません。彼女とラムダとフェザリーヌ辺りの、最上層の魔女たちの関係は、結構細かく脳内設定があったりします。”とコメントしています。 確定口調ではないのが嫌らしいですが、基本的には梨花から分離した、百年以上のループの中で生まれてしまった梨花の人外的な思考・人格であるという点は確かなようです。
さて、このフレデリカ・ベルンカステルに何故注目する必要があるのか。これについては「ひぐらし」の次回作である「うみねこのなく頃に」で語られたある物語が関わってきます。
”「うみねこのなく頃に」で語られたベルンカステル”
うみねこのなく頃にでは、鷹野三四らしき人物に力を与えたとされる魔女「ラムダデルタ(ギリシャ語で30番目の文字λと4番目の文字Δから。合わせると34。)」、そしてベルンカステルの駒としてうみねこのなく頃に後半で投入される刺客「古戸ヱリカ」という探偵も登場します。彼女ら、特にラムダデルタはベルンカステルと関わりが深い人物として描かれます。あるゲームの中で彼女たちはベルンカステルの過去について語りました。(ここで登場するベルンカステルの主はフェザリーヌ・アウグストゥス・アウローラ、通称”アウアウローラ”という名の魔女で、その姿はOPの角の生えた新キャラに酷似しています)
うみねこのなく頃にEP6 Dawn of the golden witch抜粋(ベルンカステルの過去):
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「ラムダデルタ卿も、………かつて、どこかの大魔女のゲーム盤で、駒と弄ばれ、無間地獄に閉じ込められた経験がおありとか…。」
ヱリカはまるで、相手の恥ずかしい思い出を穿り出したかのような、いやらしい勝ち誇りの表情を見せる。
しかし、一方のラムダデルタはうろたえもせず、……しかし、相槌さえも打たず、バルコニーより眼下を見下ろしていた。
「………あるわ。……私は何年閉じ込められたかしら。……ベルンみたいに、私も律儀に数えていればよかったかしら…。………うぅん、多分、数えなくて正解だったわ。数えてしまったから、………ベルンは壊れてしまったのよ。」
「我が主も、………ロジックエラーの地獄に落ちたことがあるというのですか…?」
「あるわ。ロジックエラーを起こしたのはあの子ではないけれど。」
「……主がゲームマスターではない…?」
「そうよ。……当時、あの子はまだ、自覚さえしていない小さな駒だったわ。ロジックエラーを起こしたのは、ベルンの主であるゲームマスターだった。」
「……我が主も、……魔女の駒だったのですか。」
「えぇ。………あの子の主、……これがまた酷いヤツでねぇ。……自分で作ったゲームのはずなのに、途中でゴールがわからなくなっちゃって。……スタートとゴールがつながった、ドーナツみたいな、壊れたすごろくを作ってしまったのよ。」
「ゴールをなくしたとは……?」
「ロジックエラーってことね。……どうやれば自分の望むゴールに辿り着けるか、そいつは自分のすごろくを、ロジックを描けなかった。だからいつまでも、すごろくは壊れたままで、ゴールがなかった。」
「……ならば自分一人で、静かにそれを悩んで考え出せばいいのに。……そいつはあろうことか、その考えることさえも、駒であるベルンに任せっきりにしたのよ。………“無限の猿の定理”って、知ってる?」
「……猿が、無限の時間の中でデタラメにタイプライターを打ち続ければ。……いつか偶然にも文字列が、ハムレットとまったく同じ文章になるかもしれないという理論、いえ、暴論ですね。」
「………ひどい地獄よね。………ベルンは、無限の時間の間、意味もわからずデタラメにタイプライターを叩かせられて。………ゲームマスターは、自分さえ思いつかないゴールを、彼女に作らせようとしたのよ。」
……それが、どれほどの地獄か、……ヱリカの想像が及ぶだろうか。
百回を数えたら終わる仕事と、百分の一の確率を得るまで繰り返させられる仕事では、……算数的には同じに見えても、……まったく、その残酷な意味が異なる。
百回を数える仕事は、着実に終わりに近付き、手際が良くなれば能率も上がり、いつか、終えられる。
しかし、百分の一の確率を得る仕事は、……本人の努力が何も能率に反映しない。
全てが運任せ。
……下手をすれば、…コイントスをして、表を出すだけの仕事でさえ、百年以上をかけるかもしれないのだ……。
「タイプライターの鍵盤数っていくつくらい? 百個くらいかしら。……それをデタラメに叩いて、ハムレットになる確率って、何分の一だと思う…?」
「………想像も、……つかないです。……多分それは、……あまりに天文学的。」
「そう。……もはや、……無限にも等しい時間よ。………それほどの、気の遠くなる時間を、……あの子はずっと、……“奇跡”を打ち出すまで、タイプライターを叩かせ続けられたのよ。」
「それが、“奇跡”の、……魔女…?」
「あの子が魔女じゃなかったら、いえ、魔女になれなかったら。……多分、今も永遠に、タイプライターの前に括りつけられた黒猫のままだったわ。……あの子は、奇跡に愛され、……見事に“奇跡”を打ち出し、…魔女となって、あの地獄を生還したの。」
「その地獄があまりに長過ぎて、過酷過ぎて、……あの子の心は、すっかり壊れてしまった。だから、あんなにも意地悪で残酷な魔女に。………あんたも、選べるならあんな主は嫌だったでしょ?」
「そ、そんなことはないです…! 我が主の駒となれて、私は光栄ですっ。我が主は強き者、虐げる者です。弱者を踏みつけるのは当然の権利なのです。」
「………いじめる側の人間、ってわけ…? ふふん。……最上級のいじめっ子の作り方って知ってる?」
「……? いいえ。」
「簡単よ。短い時間でもいいから、たっぷり虐めて、不意にそれを止め、今度は力を与えるの。……これをやれば、誰であっても、最上級のいじめっ子に生まれ変わるわ。しかもすごいことに、本人はほんの3日しか虐められてなくても、その百億倍の期間の間、自分はいじめられっ子だと信じながら、最上級のいじめっ子として君臨するの。」
「…………それが、我が主と何か?」
「……あんたに、ベルンのことは何もわかってないわ。………だから私はね、……ベルンがどんなに冷酷で残忍で、最悪なゲロカスであっても! ……私だけはあの子の本当の姿を知っててあげたいの。………そして私もね。…私の本当の姿を理解してくれるのは、………地獄の生還者である、あの子だけだと思ってるのよ。………あんたは、私とベルンの仲を嫉妬してるみたいだけど、諦めなさい。……あんたが潜ってきたと思ってる地獄なんて、私たちが這い出してきた地獄では、瞬き一つ程度のもんなんだから。」
「………………………………。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
要約すると、以下の通りとなります。
・ベルンカステルは当時、(地獄の中にいる事を?)自覚さえしていない小さな駒だった。
・ベルンカステルはあるゲームマスター(うみねこ未読者の方は神のようなものと思ってください)のゲームの駒だった。そのゲームマスターはベルンカステルを盤上に置いたゲーム(つまりベルンカステルの存在した世界あるいは物語)のゴールを見失ってしまい(ロジックエラー、ゲーム/物語の破綻)、物語のゴールをベルンに探させた。
・気の遠くなるような時間の間ベルンカステルは世界を体験させられ続けた。その時間を律義に数えたベルンカステルは壊れてしまった。
・しかしある時見事ベルンカステルは世界の創造主ですら思いつかなかったゴールという”奇跡”を生み出し、魔女となった。(あるいは、魔女となり、奇跡を生み出した)
ベルンカステルが魔女になるまでの話という事なので、この話は「ひぐらしのなく頃に」に関連するものと思われます。
祭囃し編までの道のりの事を言っているのかもしれませんし、あるいはそれ以降の話かもしれません。
「それ以降」の場合、梨花が果てしないループの中で自身を魔女と呼ぶに至るその状態すらも「うみねこのなく頃に」の定義上では「魔女」ではなかったという事になります。
個人的にはこの地獄に関して言えば祭囃し編・賽殺し編以降の話であると考えており、何故ならば「ひぐらしのなく頃に」本編時点では梨花は明確に「この惨劇を乗り越えて仲間と幸せに暮らす」というゴールを持っていたため、ゴールを見失ったゲームとは言えないと思うからです。(ループの主人公たる梨花が同じ時期に死に続ける時点で、それを解決するのは何よりも先に思い浮かぶゴールである筈)
個人的にはこの地獄に関して言えば祭囃し編・賽殺し編以降の話であると考えており、何故ならば「ひぐらしのなく頃に」本編時点では梨花は明確に「この惨劇を乗り越えて仲間と幸せに暮らす」というゴールを持っていたため、ゴールを見失ったゲームとは言えないと思うからです。(ループの主人公たる梨花が同じ時期に死に続ける時点で、それを解決するのは何よりも先に思い浮かぶゴールである筈)
これがゴールとならなかった場合に、地獄が発生するものと思います。
祭囃し編がゴールとならない状態とはつまり、延長戦が始まった場合。心癒し編等の短編時空で終わらせず、その後にまた本編に匹敵するほどの巨大な長編が始まった場合。
それはつまり、「ひぐらしのなく頃に業」の事なのではないか……?
前述の竜騎士さんのコメントではベルンカステルは「賽殺し編」で決別した人格であると語られていました。つまり賽殺し編までは、梨花とベルンカステルは同一だった筈です。業のループにて再びループの暗黒面に落ち、ベルンカステルが再度梨花の中で復活し、その後分裂したとすれば、「うみねこ」や作者コメントで語られる状況にかなり近づくと考えます。
前述の竜騎士さんのコメントではベルンカステルは「賽殺し編」で決別した人格であると語られていました。つまり賽殺し編までは、梨花とベルンカステルは同一だった筈です。業のループにて再びループの暗黒面に落ち、ベルンカステルが再度梨花の中で復活し、その後分裂したとすれば、「うみねこ」や作者コメントで語られる状況にかなり近づくと考えます。
そしてもしもこのループが「何がゴールだか分からない状況」に陥るならば、前述の地獄の状況と一致するのではないでしょうか………?
「ひぐらしのなく頃に業」OPのI believe what you saidの歌詞にある「失ったロジック」も、この「ロジックエラー」に重なるように思えます。
以上により、「ひぐらしのなく頃に業」はベルンカステルが「ひぐらし(百年の魔女)」時点のベルンカステルから「うみねこ(千年の魔女)」時点の邪悪な魔女へと変貌あるいは梨花から完全に分離するまでの話を含むと考えられます。
”鬼騙し編”
さて、ここからは鬼騙し編の展開予想です。
先ず思わせぶりなフェイクはない物と考え、「ケンタ君発掘作業時にレナがケンタ君とは全く関係ない場所で何らかの作業をしていた描写(1話、6月15日)」「ケンタ君を運ぶ際にブルーシートを予めゴミ山で発見していたという描写、及びその前の意味深な沈黙、さらに漫画版での『やけに手馴れている』という圭一の独白(2話、6月16日)」「漫画版でブルーシートで大型のものを包んで運ぶのを『よくやってる』と言っているが、ブルーシートを発見したのは『この前』である事」「正しい努力(3話)」「頑張り物語だったよ(3話)」「圭一君に隠し事があるようにレナにだってあるんだよ(3話)」これらの描写・発言からレナが間宮リナ、そしてもしかすれば北条鉄平を6月15日以前の時点で殺害していると思われます。(北条鉄平を入れた理由は、鬼隠しによる失踪者が富竹・鷹野とするならば死体も二つだとプロット的に綺麗なため。)
次に、富竹と鷹野が死体となって発見されるのではなく行方不明となっている点について。
次に、富竹と鷹野が死体となって発見されるのではなく行方不明となっている点について。
これは野村の陰謀で確実に起きる事象であるため、これが起きないという時点で野村の命令を鷹野が聞いていない事となります。誰も何も起こさなければこれは絶対に起きる事象であるため、鷹野が記憶を持っていたか、さもなくば梨花が何らかの行動を起こしたものと思われます。梨花が動く場合、祭囃し編の時点で梨花は鷹野の動機及び雛見沢で起きる陰謀のほぼ全容を理解していますので、祭囃し編よりさらに効率よく富竹・入江・鷹野を説得し、終末作戦を回避できるものと思います。
また、綿流しのお祭りで富竹を送る際のなでなでシーンで、よく見ると梨花の口が微かに動いているように見えます。
(見えづらい場合、Youtubeで見る等、なるべく最大サイズで見てください。これだけでは画質を荒くした際のノイズに見える方も多いと思いますので、アニメ2話を実際に確認していただくのがベストかと)
これだけの時間で富竹の説得は不可能でしょうが、しかし他の登場人物にも視聴者にも聞こえないセリフを富竹に向けているという点は事前に何か話を通していたものと推察されます。
これだけの時間で富竹の説得は不可能でしょうが、しかし他の登場人物にも視聴者にも聞こえないセリフを富竹に向けているという点は事前に何か話を通していたものと推察されます。
既にルールXYZも黒幕も動機も把握している梨花が何もせず惨劇を待つとは思えないので、恐らくはルールYを解除しにいったのでしょう。 しかしルールXはどうか。1話の最後でレナと圭一を監視していたため、こちらは恐らく観察状態で、発症したら対応するという作戦に出ているものと思われます。
”鬼騙し”の”騙し”
実はここが鬼騙し編の”騙し”なのではないかと思います。
皆殺し編原作でフレデリカ・ベルンカステルが各カケラのパターンに対して名前を付けていた通り、恐らく梨花もある程度のパターンを把握している物と思われます。 つまり、大半の視聴者が1話時点では「鬼隠し編のリメイク」であると信じて疑わなかったように、梨花もまたこのカケラを「鬼隠し編と同類」であると判断した可能性があります。
鬼隠し編の本格的な発症は大石が来てからです。なので梨花は先ず先に起きる時報(富竹鷹野)の惨劇を解除し、綿流し後に圭一の発症を回避する算段でいたと思われます。
しかし、このカケラは実は既に6月15日の時点で殺人が起きていますので、レナの殺人が発覚すれば最低でもレナ逮捕が確定するかと思われます。ここで梨花の計算に狂いが生じ、惨劇が発生すると思われます。
梨花は死を回避できても仲間が惨劇に巻き込まれしかもそれが修復不能になった場合、自殺を選択するものと思われます。そしてそれが業の900年ループ(仮)の序章になると思われます。
上記のラムダデルタ・古戸ヱリカの会話から、惨劇を回避して、未来での死の原因すら把握し回避しても、”よりよい未来”を模索し続けてループを悪用し始め、自分の人生が分からなくなる(ゴールが分からなくなる)という状態に陥るのではないかと予想します。しかしバッドエンドではひぐらし勢の方々が困惑するだけなので恐らく梨花ちゃまは幸せな未来をその後につかみ、ベルンカステルのみがその地獄に引きずり込まれるのではないでしょうか。
”その他の予想”
羽入は業2話時点で「残り香」であると自称しましたが、恐らくループの力は元に戻っていると思われます。本編上では徐々にループの力は弱まっていき、皆殺し編では2週間、祭囃し編では1週間までしかループできませんでした。一方で、ひぐらし業1話で最初に確認できる日付は6月10日。21~22日までは一週間半以上あります。つまり、”残り香”と称しているにもかかわらず羽入の力は祭囃し編以上皆殺し編以内の力にて戻っている事になります。これは製作スタッフの大ミスか、力が減っていると言っても揺らぎがあるのか、羽入の言葉に何かしらの嘘が含まれているとしか思えません。あれだけ露骨にカレンダーを見せ続けている以上、制作スタッフの大ミスや”あまり意味のない揺らぎ”は個人的にはないと思いますので、羽入が嘘をついているか、あるいは羽入が何か勘違いしているか騙されている状態であると考えます。
※この考察は鬼騙し編に梨花が来た日付=1話開始時点の日付とした場合の考察です。仮に2話冒頭のちょっと前とかに梨花が鬼騙し編に来たとするならば、6月15日に来たこととなり、羽入のループの力は祭囃し編と同等という事になり”残り香”という言葉に嘘はないと判断できます。
※また、6月15日に梨花が来るのであれば惨劇が既に起こった状態の雛見沢にループするという話になるかもしれません。この状態からベターなカケラを紡ぐというのが業になる可能性も0ではないかも……。(あるいは初期条件がループごとに変化するならば別ですが……)